呪われたiTunesと救世主


 AppleはWindowsのiTunesに呪いをかけている。Macの素晴らしさをアピールするために、Winに養成ギブスつけているに違いない。そんな事をしても大リーガーにはなれないぞジョブズ。


2010年2月3日
 iPhone OS 3.1.3が登場した。いつも日本でのリリースは早朝だ。普通のサラリーマンは夜ふかしできない。早寝早起きすればいいのではと思うかもしれないが、三文しか得をしないなら遅くまで寝ていたい。

 私は悶々としながら出勤して仕事をこなした。昼食を終え、拷問のような眠気に耐えて、定時ダッシュで家へと向かった。道中、美女とすれ違ったのにも気づかないほどチャリンコをこぎまくった。いや、一度は振り返ったかもしれない。東欧系の美女が私を見ていた気がした。

 寒いわりには汗だくになって家についた。iPhoneにケーブルを挿し込む。ピロンと軽快な音がした。そのわりにはバックアップが異様に重い。5時間かけて10分の1しかバーが進まない。温厚な私も怒りに震えた。やぶれた純正ケーブルをギタギタに裂き、すましたバイオにバックドロップを食らわしてやりたかった。

 それから4ヵ月ものあいだ、私はバックアップをしなかった。クズ、ハゲ、ベジータ、プロテインなど、さんざん罵られながらも、かたくなにバックアップを拒んだ。そこまで同期とバックアップを拒んだのには理由はない。


2010年6月15日
 そんな可哀想な私を見かねて、救世主が手を差し伸べてくれた。お爺ちゃんのような声でささやいた。警告をリセットすればいいぞなもし。なぜかネコなで声だった。

 週末やりま〜す、などと軽く返事をしたが、やる気などこれっぽっちもなかった。怠惰な週末を過ごすつもりだった。


2010年6月19日
 ワールドカップで日本がオランダに惜敗した。それは今回の話とは関係がない。

 iPhone4の発売が翌週に迫ってきた。このままでは、新品なのに中身は4ヵ月前になってしまう。

 私は本番の前に下準備をした。たまった汚れを洗い流した。勇気を出して破れかけた純正のゴムを挿した。爺ちゃんの教え通り、警告はリセットした。

 夜0時からバックアップを始めた。翌朝にはアップデートまで終わっていた。6時間ほどしか要してない。途中誰かに呼ばれた気がしてむくりと起きた。アップデートを始めますか?という東欧系の美女の問いに、身をゆだねた記憶はある。


参考文献


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